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  • 執筆者の写真キンビーズ応援団(Cybozu)

kintoneへの熱意が人生を変えるきっかけにーー病院勤務からkintoneを使った業務改善を提案するスペシャリストに転身した京都のエバンジェリスト

株式会社MOVED

峠 健太郎 さん



現在、株式会社MOVEDで企業の業務効率化やkintone導入支援などを行っている峠さん。前職では京都府内の病院で勤務しており、そこでkintoneの導入に携わった経験から現在のkintoneエバンジェリストとしての活躍につながっています。しかしその間には数多くの偶然とさまざまな出会いがありました。今回のインタビューでは、峠さんの経歴やkintoneを使った業務改善の考え方を中心にお話を伺いました。


FAX送受信量は1部署につき100件を超えることも

紙と電話であふれていた当時の職場を変えることがスタート地点に


前職では病院内のシステムまわりを担当していた峠さん。ある日、上長から「FAXや郵便、電話の量をなんとかできないか」という相談から全てが始まったと話します。


「当時の職場では、病床の空き状況の確認などで毎日常にFAXが動き続けていました。とにかく紙と電話が中心の文化で、大切な情報も手書きのメモか担当者の頭の中にしか残されていない状況は大きな問題でした。そこで上長から私にシステム化の相談が来たのです」


実現したいことが明確だったため、kintoneにたどり着くまでは早かったと当時を振り返る峠さん。当時はグループウェアやサイボウズのこともほとんど知らなかったそうですが、kintoneを調べていくうちに「これならいける」と確信めいたものがあったそうです。


「自分の中では“このサービスを使えば必ず解決する”という自信が早い段階からありました。しかしいざkintoneでアプリを作っても、なかなか現場のスタッフには使ってもらえない。大きな原因は、スタッフの多くがITに詳しくない人が多かったことです。最初は本当に「URL」や「ブラウザ」など単語の説明からしなくてはならない状況でした(笑)。パソコンの使い方を丁寧に教えたり、なるべくkintoneに入力する負担を軽くするために項目を最小限に減らしたり、かなり試行錯誤を繰り返しました」


病院内でkintoneを浸透させることにはかなり苦労したと話す峠さん。しかし「kintoneをきちんと使いこなせれば、必ず結果が出る」という気持ちは常に持ち続けており、諦めずにkintoneの啓蒙活動を行い続けました。


「この活動が功を奏して、少しずつkintoneでの情報共有に共感してくれるスタッフが増えました。しかし当時いちばんkintoneを使いこなしていた人の異動が決まったタイミングでkintoneの計画も頓挫しかけたこともあります。ところが“私がこれからkintoneを頑張って使います”と手を挙げてくれた別のスタッフがいてくれて。その人が自分の関わる部門の人も巻き込んで、チームとしてkintoneを使っていこうと行動してくれたんです。そこからはトントン拍子で、約半年後にはkintone導入の成果が出ました。これは嬉しかったですね」


 

Cybozu Daysでの登壇がエバンジェリストへ続く大きなきっかけに

“キンボウズ”との出会いがその後に大きな影響を与える


病院内でkintoneの導入に成功した峠さんは、他の病院でのkintone活用にも興味を示し始めました。


「最初に興味を持ったのは、2018年のkintone hive 大阪で事例発表をしていた猪原歯科の前田さんの講演でした。同じ医療関係の事例発表ということで初めて講演を聞きに行ったのもこの時が初めてでした。講演を聞いたあとに“自分の事例も誰かの役に立つのではないか”と思い、漠然と自分もいつか登壇してみたいと思っていました。しかし、不思議な縁がありまして、サイボウズ大阪オフィスの営業さんから「峠さん、Cybozu Days 大阪で事例発表してくれませんか?」と連絡が来たんですよ!そしてその年のCybozu Days 大阪で登壇する機会をいただきました」


猪原歯科 前田さんの講演記事はこちら

Cybozu Days 大阪での峠さんの講演記事はこちら


Cybozu Days登壇をきっかけに、ますますkintoneへのモチベーションを高めた峠さん。初めての登壇を振り返り「自分はまだまだだなと感じたし、こういう情報を共有していく楽しさもそこで感じた」とお話しいただきました。

不思議なご縁が重なった峠さん。しかし、ここからエバンジェリストになるまでに、さらに偶然の出会いが続きます。


「隣町で病院に勤務している“キンボウズ”こと瀧村さんが、私のCybozuDaysでの登壇内容を自身のブログに詳しくレビューしてくれたんです。しかし当時私は、瀧村さんとは病院の業務で繋がりがあったにも関わらず、瀧村さん=キンボウズだということは全く知らなかったのです。たまたまお会いした時にそのことを聞いてとても驚きました(笑)。そしてキンボウズさんからも“峠さんももっとkintoneの情報を発信していった方がいい”とアドバイスをもらったのです。じゃあ、やってみるかという感じで発信を始めました」


それからはSNSを中心にkintoneに関する情報発信を積極的に行ってきた峠さん。その活動実績がサイボウズ社員の目に留まり、現在はサイボウズ公認kintoneエバンジェリストとしてさまざまな活動を行っています。初めてkintone hiveを聴講し、Cybozu Daysに登壇してからわずか1年弱でエバンジェリストとなった峠さん。そこにはエバンジェリストに対する強い想いもありました。


「実は以前からkintoneエバンジェリストになりたい、という気持ちはありました。サイボウズの営業さんに問い合わせて一蹴されたこともありますよ(笑)。当時は開発ができる、技術力の高いエンジニアがkintoneエバンジェリストになれると思っていたので半ば諦めていましたが、本当にエバンジェリストになれた時は嬉しかったです。また、kintoneを人に勧める時もkintoneエバンジェリストという肩書があると信頼感が増すので安心して話を聞いてもらえるようになりました」

 

株式会社MOVEDで新たな人生のスタート

多くの人にkintoneを使った「成功体験」を感じて欲しい


現在は前職の病院を退職し、株式会社MOVEDでkintoneの導入支援を中心に行っている峠さん。業種や職種問わず、さまざまな企業の業務改善に携わっていますが、やはり前職で自身が経験した背景から、とくに医療関係の案件には熱が入るそうです。


「病院で働く人たちは、病院には自分のやりたい仕事があるのに無駄な作業に追われて本来やりたいことに注力できない、というケースが多々あります。残業時間が膨らんで精神的にも体力的にも消耗してしまい、仕事を辞めざるを得なくなる。そういう人はたくさんいるし、同じように感じている病院関係者も多いです。こういう問題は、kintoneを使えば解決できることを、自身の経験も踏まえてもっと広く伝えていきたいです」


最後に、今後kintoneエバンジェリストとして実現していきたいことをうかがいました。


「kintoneは、はじめは未完成のシステムであることが最大の魅力だと思っています。最初から完成されたパッケージシステムとは違い、kintoneは自分たちの手で育てて、そこから結果が出ていくものです。私は現在、いろいろな企業のkintone導入支援や業務改善のアドバイスを行う立場ですが、お客様にもkintoneを育てて結果を出すという成功体験を感じて欲しいと思っています。業務の問題を問題と認識して変えていこうという現場の意識こそが、業務改善につながっていくということを多くの人に啓蒙して行けたらと思います」


峠さん、ありがとうございました!

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